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消えたニック・スペンサー

クラークの最新刊を読みました。例によって相模原の図書館で借りました。予約待ちが意外と少なかったので、少し寂しい気持ちになりました。私はクラークファンを自負していて、新潮文庫のクラークは全て読んでいます。しかし、「君ハ僕ノモノ」以降の作品が精彩を欠いているのが残念に思っており、この本も期待半分、諦め半分で読みました。

話の始めは緊張する株主総会で始まる。緊張感がありなかなか良い。題名のとおりニック・スペンサーの行方を記者カーリーが追求するという筋書き。そこに精神を病んでいる男ネッドが一人また一人と殺人を重ねていき、カーリーの身にも危険が迫るというプロットが交錯する。カーリーが取材を重ねながら真相を追う筋立てになっているので、登場人物が非常に多い。クラークの作品のなかでおそらく一番多い。そのため話が少し発散した感じを受ける。

異常人格者はクラークの得意とするところだが、今回のネッドはいささか迫力に欠ける。クライマックスは、この本をサスペンスと呼ぶなら、期待はずれ。

否定的な感想になったが、クラーク=サスペンスの女王 という図式が頭にあり、サスペンスと思って読んでしまうのがいけないのかもしれない。それでも抗がん剤というテーマを取り上げたのは成功。なかなか興味深い。

この本を読んで、クラークってこんな感じなのねと思った人は、出世作となった「子供達
はどこにいる」と「誰かが見ている」を読んでね。サスペンスの女王であることが分かります。

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Comments

わざわざクラークの記事を探してコメントをしてくれてありがとうございます。こうしてクラークの話ができることができて、とても嬉しいです。
貴女のブログの方に、またコメントを入れたので、そちらでお話しましょう。

Posted by: ダチョウ山:ベルマンマ様へ | 2006.07.22 at 07:02 PM

私のブログへコメント有難うございました☆

「消えた…」は取り上げた題材は目新しいものの中身は過去の作品の焼き直しと言ったイメージがありますよね。
とか言いつついつも通り、ラストは止まらなくて一気読みしちゃったんですけど(^^ゞ

なんだかんだ言いいながら、次の新作は何時になるかな??
と楽しみに待ってる自分が居ます。。

Posted by: ベルマンマ | 2006.07.22 at 05:09 PM

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